現の境界線【短編】
私はソファーでうたた寝をしてしまっていたようだ。

なんだかイヤな夢を見てしまったがきちんとベッドで寝直そう。

寝起きでボンヤリした頭を掻きながらベッドを見ると、そこには夢に出てきた不審者が寝ていた。

「これも夢なのか」

「その通り」

愕然とした私のうめくような声に背後から返事があった。

予感を感じつつ振り返ればやはりあの不審者がいた。

ベッドにもまだいるので二人目だ。

「さあ起床の時間だ」

男はバットを降り下ろす。

「はっ」

私は目を覚ました。

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