現の境界線【短編】
数時間の残業の後で食事までして帰ったので、部屋へ帰り着いた時はすでに夜も遅い時間になっていた。

それでも明日も仕事で朝6時起きなのは変わらない。

帰宅から寝るまでの短い時間が1日の中で唯一の自分の時間である。

しかしそんな貴重な時間さえも、やりたい事よりやるべき事を優先したらすぐに消化してしまう。

神経質な人ならストレスで体を壊しそうな生活だが、私には絶好のストレス発散法がある。

酒である。

酒とは言っても体を壊すような呑み方をしたり、翌日に影響が残るような呑み方はしない。

たしなむ程度の言わば寝酒である。


< 2 / 19 >

この作品をシェア

pagetop