現の境界線【短編】
ものぐさな私は風呂に入ると言っても湯船に湯を張って浸かる事は年に何度もなく、普段はシャワーを浴びながら体を洗うだけで済ましてしまう。

入浴時間は平均十分位だろうしその日もそれぐらいだったはずだ。

風呂から上がり体を拭き新たな肌着を身につけ、狭い廊下からワンルームの部屋に入った瞬間違和感を感じた。

何かがオカシイ。

風呂に入る前と今では何かが違っている。

なんだ?

それは、いやそれらはすぐに気が付いた。

窓は締め切っているはずなのにカーテンが風にはためいている上、外の音がやけによく聞こえる。

はためくカーテンの前の床は濡れているようだ。

エトセトラ、エトセトラ。

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