現の境界線【短編】
廊下から部屋へ入った時、正面のカーテンの異常に真っ先に気付いたが見回せば部屋全体がオカシイ。

廊下への扉と同じ面の入ってすぐ右手には押入れがあるのだが、閉まっているはずの戸が開いていてさばくった跡がある。

箪笥や小物入れの引き出しも所々開いたままになっている。

それなりに片付いていた床に色々な物が散乱している。

これはもしや……

床に散らばる物を避け部屋を突っ切ってカーテンを開けた。

すると頭のどこかで予想していた通り、外側からガラスが割られて鍵を開けられてガラス戸が開けられていた。

泥棒に入られた?

大胆にも家主が在宅中に侵入しただと?

マジかよ!

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