【完】そこを右に曲がると、~少女館、そこは闇持つ少女の集う場所~
----ガラガラ
「皆!おはよう!!」
私は教室のドアを勢いよく開け、教室に居たクラスメートに挨拶をした。
「ねぇねぇ、健君いない?」
私は、近くに居た友江に健君が居るかどうかを聞いた。
「居るよ~。ほら、自分の席に座ってるよ!」
「ありがとう!」
私は友江にお礼を言うと、自分の席に座っているという健君に声をかけた。
「健君!おっはよ~!!」
「・・・はよ」
私が元気よく声をかけても、健君は無愛想に答えるだけ。
でも、もうそんなの慣れちゃった!
「ねぇねぇ、私ね、昨日健君と有希ちゃんのためにチョコを作ったの!有希ちゃんにはもうあげたんだけど・・・。健君には放課後にあげるね!」
「!待て!お前、有希ちゃんにもあげたのか?」
「もちろん!だって、友達じゃない!!」
「・・・それは、普通のチョコか?」
「当たり前でしょ!健君のチョコも、普通のチョコだよ!私の愛情がたっぷり詰まった!!」
「そうか・・・」
私がそういうと、健君はホッとしたような表情を見せた。
もう!健君ったら、私のことが信用できないの!?
本当なら、怒ることだけど今日は許してあげる!
だって、こうやって二人で喧嘩するのは今日で最後なんだから!!