【完】そこを右に曲がると、~少女館、そこは闇持つ少女の集う場所~


確か、あんなことが起こるようになったのは1ヶ月ぐらい前のことだった気がするの。


この町にね、ある女の子が住んでいたんだ。

その子は、たった一つのお人形さんをずっと大事にしていたの。


ご飯を食べるときも、寝るときもずっと一緒なの。


そんなことを続けていたからなのかな?

その女の子は、そのお人形さんから離れられなくなってしまったの。


そんなある日、女の子はこんなことを口走ってしまったの。


「私、このお人形さんと一緒になりたい!!」


このセリフを聞いた後のお人形さんは様子がおかしくなったそうよ。

今までは、普通の優しい顔をしていたのに、女の子が口走ってしまった後からは、たびたび恐ろしい顔になるそうなの。

これは、女の子のお母さんが言っていたわ。


< 111 / 221 >

この作品をシェア

pagetop