【完】そこを右に曲がると、~少女館、そこは闇持つ少女の集う場所~
「!!!何なの!?これは!」
私が目にしたものは、さっき微笑んでいた少女の顔が、鋭い目つきに変わっていて、人形の目から大粒の涙が溢れ、髪の毛を伸ばしている様子だった。
「どうして!?さっきは、こんなこと起こってなかったのに・・・」
私が驚いていると、臨音さんが
「きっと、結香様がお買いになられないということを知ったからでしょう。この少女を止めるには、買うしかありません。・・・どうします?結香様」
そんなこと言われたら、買うしかないじゃない!!
「っ!買うわよ!!」
私がその言葉を口にした途端、少女・・・いや人形の動きが止まり元に戻っていた。
そして、"使用人少女"のときと同じようにボンッ!、という音がしたかと思うと、少女は居なくなり【売却済み】という札が出てきた。
「お買い上げ、ありがとうございます。これで結香様は、使用人少女と合わせ二体の少女をお買い上げになりました。お会計は、出口にて行います」
「・・・」
買ってしまった。
こうなったら、私がこの少女達を助けるしかないんだ・・・。