【完】そこを右に曲がると、~少女館、そこは闇持つ少女の集う場所~
育てますか?育てませんか?・・・育てれません
「如何でしたか?人々の幸せを願った少女の、滑稽な結末は?」
説明が終わった直後、臨音さんは私に尋ねてきた。
よっぽど、私に少女を買ってほしいのだろう。
でも、私は買わない。
これ以上、絶対に買わない。
だけど、臨音さんの言った言葉に少し不満を持ったから、言わせてもらう。
「・・・滑稽だ、何て言わないでよ。この少女は、必死に幸せにしようと考えたんだから・・・」
そう、ただこの少女は幸せにしたかっただけ。
それだけなのに、こんなことになってしまったんだ。
・・・きっと、今の私の言葉を聞いた臨音さんは、「やはり結香様はお優しいですね。此処にいる少女達に同情などするとは・・・」なんていうに違いない。
「やはり結香様はお優しいですね。此処にいる少女達に同情などするとは・・・」
案の定、臨音さんは私の考えていたことを言った。
でも、私はそんな言葉を聞いても全然嬉しくなんか無い。