【完】そこを右に曲がると、~少女館、そこは闇持つ少女の集う場所~



「あの、此処はどういった場所なんですか?」


私は恐る恐る聞いてみた。

すると臨音さんは、不思議そうな顔をしながら、


「あら?もしかして、此処がどういう場所か知らずに入られたんですか?」


こう問いかけてきた。


「え・・・と・・・ハイ」


「では、改めて説明させていただきますね」


臨音さんは、愛想よく微笑みながら言った。


「じゃあ、お願いします」


「分かりました。
・・・ただし、私の説明を聞かれた後でも、この館から勝手に出ないと約束してください」


あまりにも臨音さんが真面目な顔をしたから、私は思わず


「ハイ」


と答えてしまった。


私がこう答えて、安心したのかまた微笑んで答えた。


「では説明させていただきますね。
少し長くなるかもしれませんが・・・」


そう言うと、臨音さんはゆっくりと話し出した。


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