【完】そこを右に曲がると、~少女館、そこは闇持つ少女の集う場所~
そんな私に誰かが話しかけてきた。
「あらあら。こんなところに、可愛らしい少女が。一体どうされたんですか?」
私に話しかけてきたのは、綺麗な着物を着た女の人だった。
・・・一体何故こんなところに、綺麗な女の人がいるかは分からなかったけど・・・。
きっと私は、誰かに助けてもらえるかもしれない。と期待していたんだと思う。
だから私は、この女の人のことを疑わなかった。
「実は・・・。目が覚めたら、この森にいて・・・。そして、ずっとこの森を彷徨っていたら、道に迷ってしまって」
私は、女の人に事情を全て話した。
すると、女の人は「まぁ・・・」と一瞬驚くと、直ぐに柔らかい笑みを浮かべ、
「でしたら、私の経営しているお店に如何です?丁度この先にありますよ」
と言った。
私は彷徨い続けて疲れていたので、お言葉に甘えることにした。
「じゃあ・・・。お願いします」
「フフ。では、私について来てください」
そういうと、女の人は私に背を向けて歩きだしたので、私は慌てて追いかけた。