【完】そこを右に曲がると、~少女館、そこは闇持つ少女の集う場所~



「でも、安心して。それももう終わりだから・・・」


この言葉を聞いた私は、冷や汗が流れるのを感じた。


「だって、今この場に結香ちゃん本人が現れてくれたんだもの!!しかも、少女を買ってくれた!!・・・ねぇ、この言葉の意味、分かる?」


「・・・」


「クス。最後に見せた"迷子少女"は、結香ちゃん自身。・・・さすがにバレたら困るから、少し変えたけど・・・」


リンネはそう笑うと、少女達に何かを命令した。


「じゃあ、使用人少女と人形少女(?)!結香ちゃんが逃げないように、捕まえて!!」


その言葉の直後に少女達が私に向かって襲い掛かってきた。


「ちょ!?何すんのよ!!来ないで!!」


「来ないでって言われても・・・。こうしないと、逃げちゃうでしょ?少女を買ったんだから、御代は払ってもらわないと!」


そう言いながらリンネは不気味に笑った。


私はそんなリンネの様子に怖くなり、思わず目に涙が溜まる。


どうしよう・・・。

このままじゃ私、この館の売り物にされちゃう!!


「・・・大丈夫だよ。大事な結香ちゃんだもの、売り物にはしても売らないよ?だって、やっと手に入ったのに、手放すわけないじゃん!!」



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