【完】そこを右に曲がると、～少女館、そこは闇持つ少女の集う場所～

・記憶少女について

続いては、"記憶少女"---私---の解説をさせていただきます。


語り手は、私自身です。

これは約4年ほど前に起こした出来事ですね。


お客様の知っての通り、私は元は結香様の人形でした。

私と結香様は、それはそれは仲が良かったのですよ？
・・・結香様が小学6年生になるまでは・・・


私は、6年生になった結香様に捨てられました。

その訳は、"私をいつまでも持っているのは、恥かしいから"だそうです。


ですが、私はそんな理由では無いと思っています。


・・・いじめられていたのですよ。結香様は、クラスの女子に。


原因は私です。そのことに私は気づきませんでした。

気づいたのは、捨てられた後ですね。


私はずっと、結香様に会いたい。会って、謝りたいと思っていました。


・・・そんな願いを叶えてくれたのは、自分のことを"魔女"と名乗る不思議な老婆でした。