【完】そこを右に曲がると、~少女館、そこは闇持つ少女の集う場所~
父親のお葬式が始まったとき、皆は泣いていました。
父親の作った機械は、何もできなかったのですが、ロボット達は泣くことはできました。
皆、父親が死んでしまうのは本当に悲しかったのです。
しかし少女は、泣くどころか薄っすらと笑みを浮かべていました。
それに気づいたのはロボット達だけです。
ロボット達だけが、少女が父親を恨んでいることを知っていたのです。
少女はそのまま、「ちょっとトイレに行ってきます」と言いながら、トイレへと向かいました。
少女が父親を恨んでいることを知らない人たちは、あぁ、泣くところを見られたくないんだな、と思っていました。
でも、実際は違うのです。
本当は、笑いを堪えていたのです。
ロボット達は、少女が笑いを堪えているのを気づいたため、すぐに笑いにトイレに行くことが分かったのです。
そんなロボット達は、本当に少女が笑うためにトイレへ行くのかを確かめるために、こっそりと後を付けました。