【完】そこを右に曲がると、~少女館、そこは闇持つ少女の集う場所~
----ガチャ
「ただいま~」
私は玄関のドアを開け、中に入る。
フフ!一体どんなチョコを作ろうか、考えなきゃ!!
喜んでくれるといいな~!健君!!・・・と、有希ちゃん。
「あら、お帰りなさい。早速チョコの準備しといたわよ~。今年はどんなチョコにする?」
私の声に気づき、ママがリビングから出てきた。
そう、私は毎年ママとチョコを作っている。
もちろん、私と健君が付き合ってるってことも知ってる。
「今年はね、ちょっとしたスパイスを入れようと思ってるの!」
私はママの質問に笑顔で答えた。
「あら~。そのスパイスってひょっとして、愛だったりして!」
ママは私に「このこの~」なんて、肘を小突いてくる。
「う~ん。簡単に言うとそうかな!」
「今年も頑張りましょうね!!」
と、ママは最後に言い残し部屋から出て行った。
そう、私のチョコに入れるスパイスは、"愛"。
"青酸カリ"というなの、愛なの。
これは、私と健君が誰にも邪魔されずにいられる魔法のスパイス----・・・
楽しみにしててね!健君!!
・・・あ!そうだ!邪魔な女、有希ちゃんも!!
さてと、ママもやる気だし早く作っちゃお!