タイム
「すっごーい!!めちゃ×2きれーい!!」

病院で見るにはもったいなすぎなくらいキレイな青空だった。

点滴をつけている機械を自分の横に置いて

ベンチにゆっくりと座った。

そんなことをしているとため息が出た。

「何あんた、ため息ついてんだよ。」

えっ!?誰・・・?誰かいるの・・・?

「誰・・・?誰ですか?」

私は誰も見えない空間に向かって口を開いた。



私の声は空間に消えていった。

誰もいるわけないじゃん

こんなところに・・・。

きっと死神が迎えに・・・

「人のこと死神とか失礼すぎるだろ・・・?」

私が声のする方を向くと

髪の毛を金色に染めて

服やズボンをダボっと着こなした

男の子が立っていた。

これってあれですか・・・

世間一般に言う【不良】とか【ヤンキー】ってやつですか。

「おい!!大丈夫か!?」

突然の大きな声にびっくりして前を向くと

整った顔がすぐ目の前にあった。

あわゎゎゎゎゎゎゎゎゎ・・・・。


私は病人とは思えないような速さで後ろにさがった。

「すっ・・・すいません・・・でした・・・!!」

私は全力で謝ったのに

なんなのこの男の子。

お腹かかえて笑ってるし。





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