タイム
そういった後、蓮は一人でベンチに座った。

その様子を見て私は屋上から出て行こうとした。

すると後ろから声がした。

「ところでさ~・・・凛菜はなんで屋上にいるの・・?」

私は答えたくなかった。

答えたら完全に病人扱いされる・・・。

まぁー病人なんだけどね・・・。

「・・・」

私は聞こえてないふりをした。

その瞬間・・・

私はある匂いに後ろから抱かれていた。

「!!」

「なに!?まさかのシカト・・?」

私の耳が聞いた声はまさに蓮の声だった。

「れっ・・・蓮・・・君・・・?」

振り返りたくなかった・・・。

振り返ったらきっと蓮の前で泣いてしまう・・・。

でも私は蓮の方を向くしかなかった。

だって蓮が私の点滴をつけている機械を掴んでいたから・・・。

そうでしたね・・・

私・・・腕に点滴してたね・・・。

「凛菜・・・こっち向いて・・・?」

なんで・・・?

なんでそういう時だけ優しいかな・・?

そんなこと言われたら向きたくなるじゃん・・・。

私が振り返った瞬間・・・

今度は正面からあの匂いに包まれた。

「れ・・・蓮君・・・?」




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