promise&ring
訊ねてみると、彼は微笑んで頷いた。
「そ、俺からのクリスマスプレゼント」
続けて
「約束、ちゃんと守れなくてごめんな」
浮かべたのは、悲しい笑顔。
それがなんだか安心して、ほっとして。
「はっ!?
なんで泣くんだよ」
気づけば、瞳から涙が溢れ出していました。
「俺が約束破ったこと、泣くほど嫌だったとか?
だとしたら、マジでごめん!」
目の前で両手を合わせて必死に謝るシュン。
「違っ……ほっとして、嬉しくて」
止まらない雫を拭いながら、そんな彼に一生懸命微笑んで。
「シュンは、言わなきゃ伝わらないって言ったよね。
でも、伝えたいこと全部言ったらシュンに嫌われるから言わないようにしなきゃって」
温かい手が、あたしの頭を優しく撫でる。
「本当は…っクリスマスくらい、一日中ずっと二人でいたかった。
シュンがバイト先で女の子と話してるの、見てるだけで苦しくなった」
だけどね、
「そんなこと言ったら、ワガママだし重いって思われるから…っ。
今、全部言っちゃったけど」