恋する24時
「遙花、伊織先輩の専属補佐で仲がイイじゃん、相談とかされたらオレのコト良く言って欲しいんだけど」
「……」
ナニが悲しくてそんな……。
とは、言えるはずなくて
「え~っ、どうしようかなぁ♪」
わたしは楽しそうに
からかってる感じをワザと出して
生方を見た。
「お願いします、遙花サマ!!」
冗談半分
本気半分
生方は拝むようにわたしに手を合わせ
懇願した。
まぁ、そうだよね……。
「……」
どうしよう……。
はなっから協力するも何も
自分の気持ちさえ
動揺してて上手く落ち着かないのに。
わたしは、肩をすくめて
前と隣にいる同期達を見た。
明日実も貴梨香も
完全協力態勢だし……。
「仕方ないなぁ」
伝えようとしていた想い。
今度はちゃんと
したいと思っていたのに。
「協力してあげるよ?」
「オッ!! サンキュッ遙花」
喜ぶ、生方の顔を見て
わたしはピンッ!! と
頭に浮かんだコトを言いたくなった。
「ただし、1つだけわたしの願いを叶えてくれたらね!!」
「……えっ? お、おう!! オレに出来るコトなら、まかせとけ!!」
何の気なしに言った約束が
ずっと後になって
わたしを救ってくれるなんて
この時は
知る由もなかったんだ。