恋する24時

 なんとなく重くなる空気が

 居心地悪いけど

 仕方ないよね……。





「会社の人?」





 わたしは、ぎこちなく頷いた。



 生方と言うことは

 なんとなく伏せたい。





「そっかぁ……」





 由木さんは

 頭をかいて天井を仰いだ。





「……」





 ごめんなさい、は

 違うと思ったから言わない。





「……聴いてもいい?」



「えっ!?」





 わたしは、少し悩んで

 ゆっくりと頷いた。





「どんなヤツか聴いてもいい?」





 えっ!?



 どう、しよう……。





「名前はいいから」





 由木さんが

 わたしの様子を見て

 先回りして言った。





「……」





 わたしは、生方のことを思い出して

 由木さんにどう言おうか

 頭をめぐらせた。



 そう言えば

 あまり考えたことなかったな……。



< 477 / 915 >

この作品をシェア

pagetop