春、恋。夢桜。
「響ー!!ご飯だから降りて来てーっ!片付けもあるから、のろのろしてないでよ!」
いつの間にか帰って来てたらしい母親の叫ぶ声が、容赦なく俺の部屋にまで響いてきた。
まだ、このままここでじっとしていたいという願望の方が強い。
食欲だって、あまりないのが事実だ。
でも、怒らせるのも面倒なんだよな……――――
そう思って、仕方がなく体を持ち上げる。
たった3日。
されど、3日。
すっかり重さを取り戻した体が、心まで重くしてるような気分になる。
気合を入れようと体を起こすと、自然に机が目に入った。
3日前から机に放置したままになっているノートやスケッチブックが
暗く狭い視界の中で妙に存在感を放ってるように見える。
その中でも、ピンクのトートバッグは桜の花びらを思い出させるみたいで……
特に眩しくて、痛かった。
触れたくないから、触れない。
やりたくないから、やらない。
そんな幼稚なことしか出来ていない自分に、腹が立たないわけじゃない。
でも、そんな気持ちとは裏腹に何も出来ない自分を
俺は毎日繰り返すだけだった。
いつの間にか帰って来てたらしい母親の叫ぶ声が、容赦なく俺の部屋にまで響いてきた。
まだ、このままここでじっとしていたいという願望の方が強い。
食欲だって、あまりないのが事実だ。
でも、怒らせるのも面倒なんだよな……――――
そう思って、仕方がなく体を持ち上げる。
たった3日。
されど、3日。
すっかり重さを取り戻した体が、心まで重くしてるような気分になる。
気合を入れようと体を起こすと、自然に机が目に入った。
3日前から机に放置したままになっているノートやスケッチブックが
暗く狭い視界の中で妙に存在感を放ってるように見える。
その中でも、ピンクのトートバッグは桜の花びらを思い出させるみたいで……
特に眩しくて、痛かった。
触れたくないから、触れない。
やりたくないから、やらない。
そんな幼稚なことしか出来ていない自分に、腹が立たないわけじゃない。
でも、そんな気持ちとは裏腹に何も出来ない自分を
俺は毎日繰り返すだけだった。