同居、始めました!
わたしと彼の距離
「一緒に年越ししないか?」
夕ご飯を食べ終えて食器の後片付けをしていると、
稜くんから電話がかかってきた。
航ちゃんから電話に出る許可をもらって出ると
明日の大晦日の予定を聞かれた。
思ってもいなかった提案に気持ちが一気に急上昇してしまう。
すぐに行くと返事をすると安心したような声が聞こえて
場所と日時を決めて電話を切った。
「航ちゃん、私明日稜君と年越しに行ってもいい?」
リビイングに戻ると航ちゃんは新聞を読んでいる。
あのクリスマスの日、目がさめると航ちゃんは家にいたんだ。
お泊まりが急に千鶴さんの都合でキャンセルになったらしい。
「お前は。病み上がりに何考えてんだ」
「そう、だけど」
やっぱり反対されると思ったんだよね。
残念だけど明日は諦めた方がいいのかな
「ったく。しょうがないな」
ソファから立ち上がるとしゃがみこんで私に視線を合わせる。