俺のシンデレラになってくれ!

「……できたっ!」


「できましたね」


「あんた、大人しいタイプかと思ったけどなかなかやるじゃん。途中の指示なんて、細かすぎて死ぬかと思った」


「そんな大げさな……。でも、一緒に作っていただけて、とても楽しかったです!」


「そう?じゃあ、早くお城まで行っちゃおう!ゆっくりしてたら時間がもったいないし!」


「あ、でも!待ってください!」


「何?」


「私、裸足です……」


「あ。忘れてた」


「どうしましょう?」


「えーっと……。あ、これって履ける?」


「そうすると、私の代わりに裸足になってしまいますよ?」


「いいから早く!」


「……少し大きいですかね」


「しかも、いくら何でもドレスにローファーは合わないか。校則破って少しヒールが高めの履いてるから、いけるかなーとは思ったんだけど」


「あのー……」


「もうさ、今日は裸足でいいんじゃない?だって、舞踏会は明日もあるんでしょ?」


「そうですけど……」


「じゃあ大丈夫!だって、足なんて見えないし!大事なのは明日だから!」


「はい?」

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