苦く甘い恋をする。
でも……。


長谷川くんは、私の体に触れなかった。


だから、長谷川くんが他の男と違うかどうかはわからないけど、ただひとつ確かなことは……。


この先も私は、同じ道を歩むだろうということだけ。


終わりのないむなしさからの解放と、得ることのない満足。


それを追い求めて、私はきっとこの先も、いろいろな男と出会うと思う。


「美姫ちゃん……。最高……だった……」


はぁはぁと荒い息を落としながら私の髪を撫で、私の横に横たわり、私を引き寄せ抱きしめる。

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