苦く甘い恋をする。
「……んなに、可愛いこと言うなよ」


「……え?」


「バーカ。頬が緩むだろ?」


長谷川くんは大きな手で口元を覆い、そのまま視線を私に落とした。


「んなこと言われたら、ここが会社だってことも忘れて、食っちまいそう」


「……はっ!?」


「だって、そうだろ? おまえのソレ。完璧告白だし?」


長谷川くんは、大きな一歩を踏み出し、私に近づいた。
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