苦く甘い恋をする。




クリスマス、遥ちゃんに会ったあの日から、私は長谷川くんのことを徹底的に避けまくった。


同じ会社なんだから、全く顔を合わさないわけにもいかないけど、仕事以外では口をきくこともなく。


しつこく鳴り響く電話にも、出ることなく。


また、しつこく送られてくるメールを開くこともない。


徹底的な無視。


もちろん……仕事上の理由と称して、応接室に呼び出されたとしても。


避けてる理由は、“アンタのことが好きだから”なんて、口が裂けても言えない。
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