苦く甘い恋をする。
長谷川くんは指をクイッと動かして私の反応を確かめ……


「いいのか? みーき?」


私の名前を、こそこそっと耳に囁いた。


「俺さ。これから……」


「んっ?」


……とは言ったものの、聞いてる余裕なんか、ない。


「バカ。も……ダメ」


「とかなんとか言って。まだしゃべる余裕あるじゃん」


くすりと意地悪な笑みを落として、長谷川くんは腰を大きく動かした。
< 380 / 388 >

この作品をシェア

pagetop