†蝶龍†―2―

過去


あの後、気付いたら由樹の家の自分の部屋にいた。


あーに聞いても何も教えてくれない。でも、紫苑が何かしてくるのは明らかだ。



それに・・・・・・由香利。


実際に会ったのはたったの数回。しかもまだ幼かった。


ベットに仰向けになって天井を見つめ頭の中を整理する。


あいつの目的は私を蝶龍から離れさせること、由香利に会わすことだった。


紫苑は繰り返す。


あの時の惨劇を再び。


そんな事はさせない。あの時の無力な私じゃない。それにあーもいる。



紫苑、お前の好きにはさせないから。
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