†蝶龍†―2―
沢山の怒号・叫び声が飛び交う倉庫
その一番奥には黒のような紫色の髪の男と、長めの黒髪の男がソファに座って彼らを眺めていた。
その男達の前に立ちふさがっている男2人と女一人。
紅の髪の男と金髪の男、長い紅の髪の女。
そこの空間だけ水を打ったように静かだった。
「紅蓮総長、工藤紫苑。副総長、八神零。俺らとタイマン張れ」
「ははっ、単刀直入に言うんだね。そっかそっか、うんうん」
黒髪の、零と呼ばれた男は可笑しそうに、愉快そうに笑った。
「零、やれ」
「ふふっ、了解」
紫苑と呼ばれた男がそう言ったのが合図だった。