†蝶龍†―2―
だんだんと人が居る道に出て行く。
傘下の所が道路を塞いでるからもの凄いスピードで道路を駆け巡る。
そして、街の人の叫ぶ声が聞こえてくる。
『おいっ!!あの特攻服って・・・!!』
『嘘だろ・・・・!!?蝶龍だ・・・・っ!!』
『おい急いで総長に連絡しろっ!!!』
『キャーーー!!皆に知らせなきゃ!!』
ふふふっ。混乱してるわね。
「あーげは。随分と楽しそうな顔してるね」
「だって由樹、耳を澄ませば皆がみんな驚いてるのよ?“あの”蝶龍が帰ってきたって、騒いでるんだもん」
「クスクス。それは面白いね。あげはは顔を出すの?」
由樹、当たり前な事聞かないでよ。
「出すよ?今まで隠してきたけど、バラすのも面白いでしょう?」
そう聞き返す。そしてチラッと舞にも目配せする。
「ハァ・・・・まったく総長ったらなーんにも変わってないんだからぁ。でも総長がいいならバラしてもわたしはいいよー?副総長はどう思う?」
「俺もあげはがいいならいいよ。箱乗りするの?」
「そうしようと思ってる。中間で丁度この辺りの一番大通りにでるでしょう?そこでお披露目するから。舞、連絡皆に回しておいて」
「りょーかい♪」
そう言ってすぐに皆に指示を出す。
窓から手を出して上から下に振り下ろす。それは『総長が何かする】という意味を表す。