†蝶龍†―2―

よし、行こうかな。

「由樹、舞、行くよっ」

「「りょーかい」」

窓を全開にして身を乗り出して窓枠の上に座る。

そんな私を見て、ギャラリーは唖然とした。


ふふっ。面白い顔してる。もっと驚かせてあげる。


「舞、この先で散る前に止まって」

「分かった。見せ付けるのでしょう?」

「もちろん。由樹、いいでしょう?」

ちょっと首を傾げてお願いする。なぜか由樹はこれをするとオッケイしてくれる。

「・・・うん、あげはがいいなら」

「ありがとう」

舞は由樹の返事を聞いて舞は窓から手を出して横一線に手を振った。

ストップの合図。

そして爆音が一気に止まった。

トップを走っていた千尋と鈴、旗持ちの葵と碧、ケツ持ちの未来と百合がセルシオの周りに集まった。



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