†蝶龍†―2―
それを持って部屋をでて玄関へ行くともう由樹が待っていた。
「ごめん、待った?」
「ううん。さぁ、行こうか」
「えぇ・・・」
2人で玄関を出てエレベーターで降りて下へ行く。
そして自分のバイクで倉庫へ行く。あの時から封印していた、私の大事なバイク。
漆黒のフォルムで全体が少しラメでキラキラしている。
ロイヤルブルーの龍と蝶が描かれている。
「相変わらず綺麗ね・・・」
バイクに触りながら呟く。
「ふふっ。そりゃあ俺が毎日手入れしてたからね。いつでも、あげはが戻ってこれるように」
私のほうを見ながら優しくふわっと由樹は笑った。