†蝶龍†―2―
「魁、奈留を呼んできて。幹部なんだからちゃんと居ないとね」
「ん・・・・」
魁はダルそうに、でもその目は怒りを含んでいた。
「なぁなぁ、そういやー、龍聖いねぇけど、どこ行ったんだー?」
「さぁ、俺も知らないよ。奏、知らない?」
「端のソファ」
顎でそう指した方を見ると・・・・何か真剣な表情で考え事をしていた。
そういえば、龍聖はあげはの弟だ。居場所を知らないか、聞いていなかった。
「龍聖?あげはがドコにいるか知ってる?」
そう聞くと、パッとこっちを見た。
「知らねぇ・・・・・でも、もしかしたら・・・」
「なに?もしかしたら、ってどういうこと?」
「なんでもねぇよ。聞いて後悔するのは怜達だ」
そう言うと部屋を出ていってしまった。