†蝶龍†―2―
「あーあ・・・・つまんないわね。
こんなに弱くてよくTOPなんてやっていられるわね」
そう壁にもたれ掛かっている紅蓮の帝王に話しかける。
その声のトーンと表情、言葉は紅蓮を侮辱しバカにする言い方だった。
「・・・・ッ・・・だまれ」
「あら、まだ喋れる気力があったの」
そう言った瞬間、鈍い音と共に紅蓮の幹部の方へ蹴り飛ばされた。
まるで石ころを蹴るように、軽々と蹴飛ばした。
「ゴホッ・・・・ゥ・・ア・・・・」
「苦しそうね」
そう言いながらも地獄姫の顔は笑っていた。
そして、もう一度殴ろうとした時、
「姫ぇ、サツが出てきたみたいだよ」
蝶龍の幹部で情報の舞姫がそう緊張感も無く言った。
「チッ・・・・邪魔が入るのは御免だわ。ねぇ紅蓮?コレで終わると思わないでちょうだい。
徹底的に潰してあげるわ」
そういい残して地獄姫率いる蝶龍は倉庫から姿を消した。