†蝶龍†―2―

「あーあ・・・・つまんないわね。

こんなに弱くてよくTOPなんてやっていられるわね」



そう壁にもたれ掛かっている紅蓮の帝王に話しかける。


その声のトーンと表情、言葉は紅蓮を侮辱しバカにする言い方だった。



「・・・・ッ・・・だまれ」


「あら、まだ喋れる気力があったの」



そう言った瞬間、鈍い音と共に紅蓮の幹部の方へ蹴り飛ばされた。



まるで石ころを蹴るように、軽々と蹴飛ばした。


「ゴホッ・・・・ゥ・・ア・・・・」


「苦しそうね」


そう言いながらも地獄姫の顔は笑っていた。


そして、もう一度殴ろうとした時、


「姫ぇ、サツが出てきたみたいだよ」


蝶龍の幹部で情報の舞姫がそう緊張感も無く言った。


「チッ・・・・邪魔が入るのは御免だわ。ねぇ紅蓮?コレで終わると思わないでちょうだい。

徹底的に潰してあげるわ」



そういい残して地獄姫率いる蝶龍は倉庫から姿を消した。


< 57 / 160 >

この作品をシェア

pagetop