†蝶龍†―2―
「そっか・・・・・・。あいつらにあーの事言う?」
由樹は心配そうに聞いて来る。
「言うつもりだよ。アイツらだけじゃなく全員に」
「分かった。そういえばあの三人は引退したけど紅蓮だから、これから出張って来ると思うよ」
彰と雅と宮か・・・・・
恐らくもう情報は入ってるだろうな。
龍聖のことも知ってるだろうな。
でも龍聖はもう本邸には帰らない。
私と由樹と一緒に暮らすつもりだ。
「出張ってきたら………
黙らせるしかないでしょう」
龍聖だけは、彰達とは違ったから。
だから手は出さなかった。
でも彰達は龍聖と違った。私は、この一見が終わり次第、本当の父の居るイギリスに行く。
この事はもう由樹にも伝えてある。そして由樹が18歳になったら、そのまま結婚するつもりでいる。
「あげは…分かった。あげはがそれでいいのなら。俺はあげはに従うよ」
「ありがとう、由樹」
こんな私にずっと付いていてくれて本当にありがとう。