†蝶龍†―2―

「そっか・・・・・・。あいつらにあーの事言う?」


由樹は心配そうに聞いて来る。


「言うつもりだよ。アイツらだけじゃなく全員に」


「分かった。そういえばあの三人は引退したけど紅蓮だから、これから出張って来ると思うよ」

彰と雅と宮か・・・・・


恐らくもう情報は入ってるだろうな。

龍聖のことも知ってるだろうな。


でも龍聖はもう本邸には帰らない。

私と由樹と一緒に暮らすつもりだ。


「出張ってきたら………




黙らせるしかないでしょう」


龍聖だけは、彰達とは違ったから。


だから手は出さなかった。
でも彰達は龍聖と違った。私は、この一見が終わり次第、本当の父の居るイギリスに行く。


この事はもう由樹にも伝えてある。そして由樹が18歳になったら、そのまま結婚するつもりでいる。



「あげは…分かった。あげはがそれでいいのなら。俺はあげはに従うよ」

「ありがとう、由樹」


こんな私にずっと付いていてくれて本当にありがとう。



< 60 / 160 >

この作品をシェア

pagetop