†蝶龍†―2―

「甘く見すぎていたね・・・・・・2年も出てこなかったから、と侮っていたよ。表に出てこないだけで、水面下では相当の努力をしていたみたいだよ」


「そうか・・・・・。お前等も怪我は大丈夫なのか」

「俺はこの通り、左腕が危ないね。奈留も魁もなんとか致命傷は避けたよ。


でも修司が入院する可能性が大きいよ」


「チッ・・・・・。怜車回せ。病院いくぞ」


「はいはい。もう手配してるよ。外で待ってる」


相変わらず、抜かりないなこいつは。


「奈留達も一緒に行くぞ」

「はーい。ほら、修司僕に摑まって~」


そういいながら修司に肩を貸す奈留。


「わりぃな・・・・奈留」

「謝るなんて修司らしくないねぇ」

「ははっ・・・そうかもな」


そういって全員車に乗り込む。


怜の運転で静かに車は動きだした。

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