†蝶龍†―2―

それからすぐにいつもの病院に行き修司は一ヶ月入院することになった。


右手・あばら骨の骨折と沢山の打ち身だそうだ。

なにより、内臓が傷ついてないのが救いだった。

あの怪我で、よく傷が付かなかったと、医師も感心していた。


「俺等、手加減されてたみたいだね」

「そうだねぇ。むかつくよ」

「・・・・・キライだ」


怜は左手が腫れているだけで、奈留は右足を捻挫していて、魁は右頬に痣があるだけだ。


それだけで、手加減されていたとわかる。

俺は、体中痣だらけだ。骨折などは無かったが全身が痛めつけられている。



ハッ・・・・・・これだけ力の差があるとはな。


女だと侮っていたのが間違いだったか?

< 72 / 160 >

この作品をシェア

pagetop