†蝶龍†―2―
「修司、具合はどうですか?」
「ん~まぁ見ての通りだな」
痛々しく巻かれた包帯とギプス。
「痛そうだねぇ。早く治せよぉー」
「分かってるっつうの!ほらほらこれからまだやる事あんだろ?俺のことは良いから倉庫戻れよ」
「分かりました。修司、くれぐれも勝手に動いたりなんかしては行けませんよ?」
「わーってるから。ほらほら、行った行ったー!」
シッシッと手を振って俺等を追い出す。“じゃーな”と笑った修司は、少し寂しそうだった。
「修司の言った通り、戻りましょうか、倉庫へ」
「うん。ねぇ、蝶龍へ吹っ掛けるのって修司が退院してからだよねぇ?」
「そう考えるのが妥当ですね。下も被害は受けてますから」
「そうだよねぇ・・・・・」
何かを考え込む奈留。
そんな奈留をジッと見ている魁。
怜はケータイで誰かと喋っている。