†蝶龍†―2―
「そうだね。あ、あげは居たよ?こんな雨の中喧嘩してるヤツ」
そう由樹が見たほうに振り返ると、確かに喧嘩していた。
・・・頭オカシイのかな?どう考えてもアイツバカでしょ。
「ったく、星はまだ暴れてるみたいだね」
「昨日言ったばかりなのに、無駄な喧嘩は吹っ掛けるなって」
「ふふっそうだね。テル、車止めて」
そう運転手のテルに言うとすぐに車は止まった。
私は傘を差さずに車から降りた。それに続き、由樹も傘を差さずに降りてきた。