窓下の愛想
その日はとても早起きだった
前日にメールなどでやり取りして決めた
今日の予定
彼女は出勤するふりをして家を出る
ただし、この日は子供の帰りが早いので
お昼過ぎには帰らなければならない
外は明るいので
近場には行けない
遠出するにも時間が足りない
そんな訳で今日の密会は
ここ…
僕の部屋ということになった
コーヒー好きの彼女のために
いつもより高めのコーヒー(インスタントだが)
彼女用のカップを用意した
目覚めは予想以上に早く
というか、ほとんど寝れていない…
起きてからは部屋と玄関を
意味も無く
行ったり来たりしている
そんな感じで2時間ほど過ぎただろうか
左手に握っていた携帯が
浮ついた僕の心を
現実に引き戻す
メロディを奏でた
−Re:おやすみ−
おはよ
今から家を出るよ
お迎えお願いね
ここから近くの公園
そこの駐車場に彼女は車を止める(隠す?)
僕は彼女を迎えに行くために
急いで部屋を出た