宝龍



ぐいっと肩を捕まれる。


はぁ・・・
心の中で溜め息を吐きながら振り向く。




男は、ふわふわのパーマでニコニコしてる。




「俺、須藤 愁-スドシュウ-っていうんだ!

君は??」


「・・・・・・佐野 陽菜-サノ ハルナ-」


「そか!
で、陽菜はここで何してんの?」




・・・何って、歩いてたんだけど。
それをあんたが止めたんでしょ・・・。




「理事長室」




それだけ言うとあたしはまた歩く。




「わわ、待って!
案内するよ!」




・・・いらないし。
道わかるし、一緒にいたくない・・・。



でも、





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