彼女の目に映るもの
EpisodeⅠ


いつもいつも
ずっと彼女のことを見ていた

肩に流れ落ちる長い黒髪

少し赤みがかった頬

白い肌

その腕に 手の中にあるのは 分厚い本

大きなノート

彼女の世界は とても綺麗なものに思えた

そこには何があるのだろう

ハッピーエンドの物語?

輝く夕日の景色?


知りたい 見てみたい


しかしそこに、僕の入り込む余地はないだろう


< 1 / 7 >

この作品をシェア

pagetop