彼女の目に映るもの



彼女も僕も
それから一言も交わさず、ただただ夕焼けを見つめていた


時々彼女を見た


彼女がこちらを見ることはなく、僕のことを気にする気配もなかったから


「ああほら

もう沈んでしまうわ」


この言葉が、果たして独り言なのか


僕に向けられているのかわからなかった


「沈んで、しまうね」


「そうね

いつも、そうだわ」


「日が沈まなかったら、明日は来ないのだろうか」


「そう、ね・・・

来るわ


だって未来が詰まってしまうじゃない?」


あくまでもふざけた
言葉の応酬


それがとても心地好い


しかし
僕は

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