魔女の幸せ



多分、必要な備品といい、置かれてる配置といい、イザベラが指示したのだろう……


本当に使ってるものにしか、ここの設備の良さは再現できない。


釜も、イザベラの家と同じ大きさで、慣れているアリアには使いやすい。


こんないい設備で働かせてもらうのだ。
頑張らなければ!!

「あの魔女は使えない」なんて一言も言わせない!!





気合いを入れ直したところで、
ふっと疑問が浮かんだ。







「……私は何をやったら良いんだろう……」





そう…宮殿専属魔女として来たものの、昨日王様からも、メイドからも、具体的な仕事内容や依頼をされてないのだ。



宮殿には優秀な医者がいる。
健康に合わせた料理を作れる料理人がいる。
綺麗な庭を作ってる庭師がいる。
城を厳重に守る兵士がいる。
細かいところまで配慮するメイドがいる。



では魔女は………?



 
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