魔女の幸せ



「イザベラ、ただいま!花の妖精たちがね、薬草の場所教えてくれたの」


薬草がどっさり入っているカゴを、古びたテーブルに置く。




金色の腰まで伸びたサラサラな髪、胸の開いた緑色のドレスを着こなし、年齢は35歳になるのに20代後半にしか見えない若さと美貌。

そんな特徴を持つイザベラは、
立ったまま一枚の手紙を読んでいた。





「ご苦労さん」

手紙を真剣に読んでるらしく、うわ言のように返された。




手紙を最後まで読み切ると、やっとこちらに目線をよこして、カゴの中身を見る。



「アリア、あんた何歳だっけ?」


「………は?」



薬草の話になると思ったら、的外れな事を言われ、キョトンとする。






 
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