魔女の幸せ
その様子を笑顔で見つめていると、
「どうしたの?」
と…低い、でも通る声が後ろから響いた。
振り返れば……
「う…ウィル王子!!」
王子が1人で立っていたのだ。
周りを見てもロイドやジュリーは居ない。
通り掛かったところを、アリアが1人で話をしたり、笑ったりしてるので変に思ったのか…
ウィルは顔を柔らかくしてアリアを見ていた。
「…妖精と話をしてたんです」
アリアの言葉に、ウィルはアリアの隣に…花壇へ向くように立ち、ジッと薬草だらけの花壇を見つめた。
妖精たちは
「王子だ!」
「ウィル王子よ~」
と口々に話している。
「ここに、妖精が居るんだな?」
ウィルはアリアに確認し、アリアはコクンと頷いた。