魔女の幸せ
「フフっ…ウィル王子、妖精たちがウィル王子を受け入れてくれてるんですよ。
こうやって、妖精が自分たちの事を見えない者に対して好意を持つなんて、珍しい事なんですよ」
アリアの言葉を聞けば、ウィルは嬉しそうに微笑んだ。
「受け入れてくれたのか。それは嬉しいな…」
しみじみとウィルは言った。
「あ…」
ウィルは何かを思い出したように声を上げた。
アリアは何事かと、ウィルを見る。
2人とも立っているが、背の高いウィルの顔を見るには見上げなければならない。
「アリア、先日に君宛にドレスを贈ったんだが…」
アリアはそれを聞いてハッとした。
「受け取りました。とても綺麗なドレスを贈ってくださりありがとうございます。でも…」
『あんなに高価な物、貰えません』と言おうとしたところで、ウィルに遮られる。