魔女の幸せ
ウィルはジッとアリアを見つめた。
仕事とならば断れないとわかったので、別の言い方をしたのだ。
もはや、こんな言い方をされてしまえば、アリアは「はい」と頷くしかなかった。
「良かった。念のため、明日からアリアにはダンスの練習をしてもらう。
あと、当日は使用人に支度の手伝いをさせるから心配しないで」
「…あっ!ちょっ!!」
スラスラと自分の言いたい事を伝えると、ウィルはアリアの言葉も聞かずに去っていってしまった。
「……ダンスなんて必要ないのに……」
アリアは、ガクッと肩を落とした。少なからず明日から自分の予定に一つ加わったのだ。
陽気な妖精たちは、アリアの近くで楽しそうにダンスを踊っていた…