魔女の幸せ
Ⅱ
魔女と姫
「1・2・3、1・2・3…そうそのリズムのままね!
そこでターンよ!」
一つの広い部屋。
そこで行われてるのは、アリアのダンスレッスンだ。
教えてくれる先生の教え方が上手いのもあり、
最初は足ばかり踏んで、ステップさえ踏めなかったアリアが、3日目にしてリズムを取りながら形を作り始める事ができた。
「アリアちゃん、短時間でなかなかじゃないの~。イザベラなんて、運動神経悪いから、1日でギブアップするわね、きっと」
このお姉口調の先生は、心は女・体は男と…世間で『オカマ』と言われるものだ。
因みに、イザベラと年が近く友達らしい。
「アリアちゃんダンスの経験があるの?」
先生…エリーゼは、ティーカップを小指を立てながら持って、口へ運ぶ。