Vrai Amour~美空の場合~
シュルシュルという衣擦れの音がして、ブラウスのリボンがほどかれた。

そして、ボタンをすべてはずすとその大きな手がゆっくりと肩からブラウスを落としていく。

それと同時に脱げかけたパンプスがカタンと音を響かせて床に転がった。





二人きりの準備室。

閉めきった部屋の中、妙に耳が敏感になる。



恥ずかしさに目を閉じると、先生の唇が鎖骨からゆっくりとおりてきた。




「寒く、ない?」




先生の手が背中にまわるとプチンと背中のホックがはずれる音がした。


寒いというより、むしろ熱い。

先生が触れたところから身体が熱を帯びていく。
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