Vrai Amour~美空の場合~

「へ~?その割には、キスとかしてたよね?車の中で」



「!!!」






秋緒さんはいったいどこで見ていたのだろう。



ともかく、二人が私たちのことを喜んでいないのだけは伝わってくる。








「あなたにはうちを継いでもらいたいのよ、美空。相応の相手も用意してるわ」







・・・ってまさか・・・・







「そう、俺と」






秋緒さんはするどい瞳を細くして微笑んだ。








怖い・・・


ぞくりと背筋が寒くなる。





秋緒さんは仕事もできるし、頭も切れる。

従兄弟の中ではダントツで、確かに婿養子にするにはほかにいないんじゃないかと思う。

でも、秋緒さんの瞳は何を考えているのかまったく読めない。
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